よく上場企業の決算において「決算対策」という言葉を聞きます。
この言葉はいかにも決算の数値をごまかして作成される印象を与えるかもしれません。しかし、決算対策はルールを無視して自社にとって都合のよい処理をするという意味ではありません。

記帳・決算は税務署のためにするのではありませんが、わが国すべての企業は記帳と決算を行いその結果を税務署に報告しなければいけません。
企業によっては決算書を金融機関に提出したり、(上場企業の場合は)広く一般に決算内容を公表して います。
しかし、決算書の提出先が税務署だけの企業も多いです。そのような企業にとって決算書は税務署のためだけに作成するといってもいいかもしれません。

税務署が決算書の提出を求めるのは、法人税の計算が決算書の利益をもとに行われるからです。
それならば、「法人税がなくなれば決算書はいらない」のかというと、そうではありません。

決算書の金額により税務調査が入る事がありますが、そもそも税務調査とは、簡単に言えば「納税者が正しく税金を申告し、納税しているか」を税務当局がチェックするものです。わが国では「申告納税制度」をとっていますので、税務署は税金の額をごまかして申告していないか、つねに目を光らせているわけです。

特に、決算書をみたらわかりますが、同業他社と比較した場合の、粗利益率(売上総利益率)が極端に低いと目を付けられます。
税務調査対策としては、信頼のおける税理士さんにお任せして決算書を作ってもらうのが一番でしょうね。